こんにちは!果物屋をしているユウタです。
だんだん寒さも本格的になり、クリスマス・年末とイベントなど忙しくなる12月。
果物の旬も秋から冬へと変わり目の時期です。そんな12月に旬を迎える果物をまとめました。
- 洋ナシ
- デコポン
- いちご
- 高級みかん
- 温州みかん
近年は果物の研究が進み、品種改良で様々な美味しい品種がたくさんあり、同じ果物でも品種によって旬が違うモノも結構増えてきています。
という事で、
この記事では果物の種類をまとめるだけでは面白くないので、果物+おすすめ品種 まで深堀りしてご紹介します。
12月の1週間~2週間の間しかでな希少果物もあり、もちろんすべて果物屋である私自身食べた事がある物です。
この記事を見て「新しい発見!」や「食べてみたい!」と思った果物が見つかると嬉しく思います。
【洋ナシ ルレクチェ】12月の1-2週間しかない希少果物
- 旬・・・ 11/末~12/初旬 約1-2週間のみ
- 主な産地・・・ 新潟県・山形県・長野県の各一部
- 特徴・・・ 独特な香りと旨味、収穫量が少なく約8%しかない希少な果物
みなさん、「洋ナシと言えば?」と聞かれたら、
「ラフランス!」と思いつく人がほとんどだと思いますが、この「ルレクチェ」ご存知でしょうか?
知らないのもそのはず。現在日本で栽培されている洋ナシの品種で、ルレクチェは僅か8%程しか栽培されていません。
しかし、知らないのは非常にもったいない・・・
それは、何と言ってもその味です!
洋ナシ独特の芳醇な香りはラフランスをしのぐほど。
口に入れると一気に芳醇な”しあわせな香り”が口全体に広がります♪
非常になめらかな食感と糖度16度以上の甘味はルレクチェでしか味わえない濃厚な旨味。
新潟県や山形県、長野県の一部で主に栽培されているルレクチェ。はじめは緑色をしていますが、熟してくると鮮やかな黄色に変化していきます。
先ほどもお伝えしましたが、収穫量がラフランスや他の果物と比べても極端に少なく、1年の内で出荷されるのも11/末~12月初旬の1-2週間しかありません。
この味は一度食べたら忘れる事のできない味わいです。
是非1度みなさんにも食べて欲しい果物です。
【デコポン 大将季】鹿児島だけにある希少な”赤い”デコポン
- 旬・・・ 12月~3月
- 主な産地・・・ 鹿児島県のみ
- 特徴・・・ 甘酸っぱさが◎ 実も果肉も赤い色が濃いデコポン
「大将季」=「だいまさき」と呼びます。
とある鹿児島県の農園にてデコポンの枝変り(果物で言う突然変異)で、偶然発見されました。この特徴ある名前は、発見された方のお孫さん、「まさきくん」から命名されたそうです。
普通のデコポンとの一番の違いは、全体的に赤みが強い色が特徴です。
味が濃く、甘味と酸味のバランスが抜群。
中の皮も薄めで食べやすい。始めは酸が強いので寝かしていくと「酸抜け」していき、
長めの追熟=甘め、早めの追熟=酸味強め、と寝かせる具合によって味わいが変化します。
柑橘の爽やかな酸味がクセになりそう~♪
デコポンの旬は桜前線と同じく南から北へと北上していくので、出荷始めは鹿児島県からになります。よって、12月初旬から3月位まで長く楽しめるのも嬉しいポイント。
今も鹿児島県にしかない品種なので生産量が少なく、希少果物ですが、
年々「赤いデコポン」としての珍しさと、美味しさから徐々に生産量が増えつつある様です。
知名度も上がってきているので、TVなど、何かのきっかけで一気に有名になりそうな予感です(^^)
私も毎年楽しみにしている果物の1つです。
【いちご さぬき姫】抜群の美味しさ、12月の苺はこれで決まり
- 旬・・・ 12月初旬~2月
- 主な産地・・・ 香川県讃岐地域
- 特徴・・・ 甘い、うまい苺! 酸味が少ない分、傷みやすいのが難点
日本の果物の栽培技術が進み、品種改良された果物が多くなり「ブランド化」したモノが多くなってきています。
中でも、近年数多くの品種がある「いちご」。みなさんも大好きですよね!
海外産の酸味が強いいちごから、ようやく甘~い♪いちごが12月頃から出始めます。
その中でも、12月におススメするいちごが「さぬき姫」です。
甘さが強く酸味が少ない、これぞ待っていた「美味いイチゴ!」
見た目も鮮やかな赤が美しい。見ているだけでテンションが↑↑
何個でもパクパク食べれちゃう~♪
怒っていた人も、1粒さぬき姫を食べれば思わず「にこっ♪」としてしまう美味しさです。
三木2号(さちのか×とちおとめ)×さがほのか を交配して誕生。
2009年に香川県で品種登録された、比較的新しめの品種です。日本を代表する、いちごの品種を親に持っているので、この美味さにも納得です。
「たくさんの人に可愛がってもらえる様に」との思いを込めて「さぬき姫」と命名されたそうです。可愛いらしいネーミングはギフトなどにも喜ばれそうですね♪
たたし、気を付けて欲しい点は、甘く酸味が少ないと言うことは「傷みやすい」と言う事にもなるので、早めに食べた方が良さそう。
パックなどは、最近スーパーなどでも良く見かける様になりましたが、最高等級の「化粧箱入りのさぬき姫」も食べて頂きたいです。
【高級みかん 紅まどんな】12月の僅かな期間だけの極上みかん
- 旬・・・ 12月初旬の約2週間のみ
- 主な産地・・・ 愛媛県のみ
- 特徴・・・ 農家さんの技術力と努力が産んだ日本が世界に誇る果物
「南香」×「天草」を親に持ち、1990年から愛媛県で研究・栽培が始まりました。
外皮が薄くすぐにヒビ割れしたり、大玉で重くなるので落果しやすく、栽培が非常に難しいみかん。
世の中に出回りはじめたのが2005年。約15年もの歳月がかかり誕生したのが「紅まどんな」です。
外の皮も内皮も薄く、本当に「とろっ」とした優しい食感と、抜群の甘さ!
甘く爽やかな香りが口いっっっぱいに広がります♪
この独特の「旨味」と「味わい」は紅まどんなしかありません!
「15年もかかって紅まどんなが生まれたのか~」と、思いながら頂くと農家さんには感謝しかありません。
愛媛県にしかなく、栽培が非常に困難&1年の内に出回るのが2週間前後と激短な事から、高級果物の1つです。
お値段高めですが、1年で今しかないので是非食べて頂きたいです。
また近年多くなってきている「高級みかん」についてまとめた記事もありますので、良かったらどうぞ。
【温州みかん 千両役者】12月出始めのおススメ温州みかん
- 旬・・・ 12月
- 主な産地・・・ 香川県
- 特徴・・・ 瀬戸内の気候の元、甘く旨味の濃いみかん
寒くなり始めると食べたくなるのが「温州みかん」ですよねっ!
小ぶりで甘いみかんは何個でもパクパク食べれます。
いろいろなご当地ブランド温州みかんがありますが、流通量があまりない香川県産の希少品種、「千両役者」みかんをイチオシします。
甘さの中にも僅かな酸味がより甘さを引き立て、水っぽくなく「濃い」味わい。
5kg箱も1人でペロッと平らげてしまいます。
みかんと言えば和歌山県や愛媛県がメジャーですが、ここ香川県も温暖な気候と夏場の降水量の少なさ、瀬戸内の潮風等、美味しいみかんの産地です。
近所であまり見かける事はないかもしれませんが、今はネット通販などでどこの産地でも買えるので便利ですよね。
また「温州みかん」についても、おすすめ品種を別記事でまとめています。
まとめ
どうでしたでしょうか、知らいな果物は見つかったでしょうか?
12月の旬の果物、洋ナシ・デコポン・いちご・高級みかん・温州みかんのおすすめ品種をご紹介しました。柑橘が多くなってきましたねー。どれも本当に美味しい果物ばかりです!
一昔前までは、収穫量が少ない希少な果物は、産地でそのまま消費される事が多かったですが、今はネットで何でも買えちゃいますからね。
嬉しい時代です(^^)
この記事を見て「食べてみたい!」と思って頂ける果物を見つける事ができましたら、嬉しく思います。