「寒くなってきたな~そろそろこたつ出そうかな~」
「こたつ出したらあの果物が食べたいな~」
こんにちは!果物青果店をしているユウタです!
寒さが厳しくなると、こたつを用意して冬に備えるご家庭も多いはず。
そして、こたつに合う相性抜群の果物と言えば??
そう!「みかん」です!!
こたつ + みかんの組合せは日本人にはお馴染みの光景ですよね。ぬくぬくしながら食べる甘いみかんは最高です。
私は手が黄色くなるまで食べます♪
ただ箱で買って「甘くない!美味しくない・・・」と失敗を経験した方も少なくないはず・・・
甘いみかんは、結論から言うと夏場からの日照量+降水量でほぼ決まります。
よって「今年はあの県産のみかんが美味しい」、「去年はここの県産が美味しかったのに・・・」と産地によって味が毎年変わります。
なので全国に「どんなご当地温州みかんがあるか?」を把握している事が大切。
この記事では、産地別、希少なおすすめの品種、旬の時期まで深堀して、温州みかんをご紹介していきます。
すべて果物屋である私自身食べた事があるみかんです!
どれも美味しく自信をもっておすすめ出来るみかんです。
今はネット通販で全国のご当地温州みかんが手に入る時代なので、是非参考にして下さい。
また温州みかんではなく、近年多くなっている「高級みかん」についても別記事でまとめています。
【香川県産 小原紅みかん】紅色が深い歴史ある品種
- 旬・・・12月~1月末
- 産地・・・香川県 小原/さぬき 地域
- 希少性・・・やや高い
通常の温州みかんとは違い、この濃い紅色が特徴。全国的に見てもかなり珍しいみかんです。
小原紅みかんは、もともとあった「宮川早生温州みかん」の枝変わり(突然変異)で、偶然発見されました。(小原さんの農園でみつかったので苗字が品名についてます)
発見されたのが1972年、そこから研究に研究を重ねて、実際に出荷されるまで約20年の歳月がかかった品種で、香川県オリジナル品種です。
この「小原紅みかん」は独自のランクがあります。
◆ 低/ 小原紅 → 金時紅 → さぬき紅 /高 ◆
形やキズの有無、糖度などで選別され最高等級が「さぬき紅」のランクが与えられます。
さらに、貯蔵して糖度を高めた「越冬さぬき紅みかん」として、年明け1月頃から出てくるみかんも美味しいです!
ただ、香川の紅みかん農家さんに聞いた所、紅みかん農家さんの高齢化に伴い、年々栽培される面積が少なくなってきているようです。
もしかするとこの先、さらに希少価値が高くなるかもしれません。
【和歌山県産 有田田村みかん】わずか9件の温州みかん農家で栽培
- 旬・・・12月
- 産地・・・和歌山県有田田村地域
- 希少性・・・高
全国の温州みかん収穫量1位を誇る和歌山県。(2018年度)
その中でも、温州みかんのトップブランドが「AQ有田みかん」です。
スーパーなどにも並ぶので、関西の方を中心に、お馴染みだと思います。
(A=アリダ Q=クオリティ の略称です)
そんな有田みかんの中でも更に厳選されたトップ中のトップブランドをご存知でしょうか?
それが「有田 田村みかん」です!
有田湯浅町田村地区でのみ栽培される田村みかん。ごく狭い地域ですが、ほとんどがみかん畑。
この地区は山の斜面になっており、日当たり、水はけが良い土、がそろいみかん栽培に最も適しており、甘く美味いみかんが栽培されます。
もちろん土地柄だけではなく、田村みかんの農家さんは育てる技術、情熱が超一流です。
当然ですが、狭い地域で農家さんも限られていることから、収穫量が非常に少ないです。
希少性から百貨店などでは木箱に入れ販売されたりもしている程で、値段が高めです。
【徳島県産 片山温州みかん】瀬戸内育ちバランスのとれた旨味
- 旬・・・1月~2月
- 産地・・・徳島県勝浦地域
- 希少性・・・やや高い
通常のみかんの枝変わり(突然変異)として偶然発見された品種。
徳島県で発見され、愛媛県や静岡県の一部でも栽培されています。
ここ徳島県勝浦は瀬戸内の温暖な気候と海辺に沿った斜面が多く、日当たりの良さと、水はけが良い土壌がそろい、上質な温州みかんが採れる事で有名です。
ミネラル分をたっぷり含んだ潮風にあたりやすく、甘いみかんに育ちます。
昨年も頂きましたが5kgぐらいの量だと私1人でぺろりと食べてしましました。
毎年楽しみにしているみかんの1つで、年明けからも入荷があります。
全国的にもあまり出回らない希少な温州みかんの1つです。
【愛媛県産 真穴みかん】これぞ美味く甘いみかんの決定版
- 旬・・・12月~1月
- 産地・・・愛媛県八幡浜市真穴地域
- 希少性・・・高い
柑橘王国愛媛県が誇るブランド温州みかんが「真穴(まあな)みかん」。
真穴の歴史は古く、100年以上も前に初めて温州みかんが栽培され、常に試行錯誤を繰り返し、みかん栽培のすぐれた技術が先祖代々受け継がれてきた地域です。
味は抜群で他のみかんより皮が薄く、食感がなめらかで甘味とわずかな酸味のバランスが良く、旨味を最大限に引き出してくれます。
過去にも農業祭園芸部門で天皇杯を受賞、全国果樹品評会で農林大臣賞を3度受賞するなど、
正に温州みかんの大御所です。
【愛媛県産 カラマンダリン】酸味が美味く春先に旬を迎える品種
- 旬・・・4月~5月
- 産地・・・愛媛県
- 希少性・・・高
厳密に言うと温州みかんではないのですが、ほとんど見た目が温州みかんと変わらないので、こちらもご紹介。
「尾張系温州みかん」×「キングマンダリン」を交配し誕生したのが、カラマンダリン。
栽培当初は酸味が強く「これは酸っぱくて食べれないな~」とほったらかしにしていた所、春先に鳥がカラマンダリンに群がって食べているのを見て「美味しいかも!?」と改めて栽培し直した、と言う経緯があります。
上等級品でも少し皮がボコボコしているのが特徴。
見た目より敬遠されがちですが、味は酸味が良い感じに効いていて美味しいです。
ただみかんに「甘さ」だけを求めている方には向かないかもしれません。
甘もみ酸味もしっかりあり、濃厚な旨味がカラマンダリンの特徴です。
三重県や和歌山県でもさいばいされていますが、全国の出荷量の50%は愛媛県産です。
またみかんの中ではかなり遅くに市場に出回る品種で、4月頃に収穫し、酸抜きをした後出荷されるので、5月前後から楽しめる品種です。
まとめ
いかがでしたでしょうか?「温州みかん」と言っても色々なご当地みかん品種がありますね。
ここにはないですが、他にも熊本県や静岡県のみかんも美味しいですよね♪
(また別の記事でご紹介できればと思います)
補足ですが、日本の温州みかん収穫量トップ2の愛媛県と和歌山県のみかんは、
◆愛媛県産は関東へ出荷
◆和歌山県産は関西へ出荷
される事が多いようです。
関東地域の方にも和歌山県産を、関西地域の方にも愛媛県産のみかんを是非食べて頂きたいと思います。
今はネットで何でも買えちゃうので全国の美味いみかんを見つけてみて下さい。
この記事より「こたつに合うみかん」を見つけて頂けると嬉しく思います!