こんにちは!果物大好きユウタです。
日本の農業技術の進歩により、美味しいみかん同士を交配させ新しい「ブランド品種みかん」がぞくぞくと誕生しています!
みかんと言えばこたつの上にあり、小ぶりのみかんである温州みかんを思い浮かべる方が多いと思いますが、これ以外にも高級種や希少種など様々なブランドみかんが出てきています。
「どんな品種があるの?」
「その品種の特徴は?美味しいの?」
「何月ぐらいに手に入る?」
そんな様々な品種が出ているみかんを情報と共にまとめました。
私自身、すべて食べた事があるみかんです。(仕事でですが・・・)
この記事から知らなかったみかんや「食べてみたい!」と思ったみかんが見つかると嬉しいです。
また小ぶりサイズの「温州みかん」についても別記事でまとめてます。
【紅まどんな】日本が誇る高級品種みかん
- 旬・・・ 12月初旬
- 産地・・・ 愛媛県のみ
- 血統・・・「南香」×「天草」
- 食べ方・・・カット
- 価格・・・ 高価
2005年に品種登録された「紅まどんな」は愛媛県のオリジナルブランド。
研究は1990年から始まっているので、紅まどんなが商品として出荷されるまで、なんと約15年もの歳月がかかっています。
まさに日本が誇る傑作みかんと言っても過言ではありません。
とろっと、とろける様な優しい独特の食感、
口に入れると、甘い果汁とみかんの香りがこれでもか!と広がります。
皮が薄く重くなるので、すぐに実にヒビが入ったり、落果したりと栽培が非常に難しく、収穫できるのも1年の内に数週間しかありません。
また大きさや形、重さ、キズの有無など厳しい基準をクリアしなければ紅まどんなとして出荷できない厳しさ。
この希少性から価格が高めです。ギフトや贈答品、12月の時期的にも御歳暮にも喜ばれる果実です。
「姫まどんな」や「愛媛まどんな」などの名前で出回っている事もありますが、これは個選(JAを通していない果物)より出荷されている物になります。
高価なので私も一度しか食べた事がありません。
んー、また食べたい(切実)
【甘平(かんぺい)】甘く本当に平らな みかん
- 旬・・・2月
- 産地・・・愛媛県
- 血統・・・「西之香」×「ポンカン」
- 食べ方・・・手でむける
- 価格・・・ 高め
2007年に品種登録された紅まどんなより新しい品種。
手でむくことが可能。
見た通り”たいら”な形をしたみかんです。名前にもあるように糖度が高く酸味が少ないので非常に甘味が感じられるみかんです。
もう1つ食べた特徴として果汁があまり出ず、粒の食感が楽しめます。
大きいものだと250g以上になり温州ミカンの2.5倍の大きさにもなります。食べ応えも抜群です!
酸味がほとんどなく、食べると甘さが広がります。
果汁があまり感じられず、1粒1粒が大きいのでプチっプチっ!と粒が弾ける感触が新鮮。
果肉がギュッ!と詰まっているので、1玉食べるだけで大満足~♪
甘平は1ヵ月程旬が続くので紅まどんなより楽しめる期間が長いですが、流通量がまだまだ少なく、冬に入るまでの降水量が少ないと実が割れてしまう為、気候の変動に左右されやすいデリケートな品種です。
なかなか品質の良い甘平を手に入れる事が難しいみかんの1つです。
また同じ甘平ですが、最高品質に付けられものは「愛媛Queenスプラッシュ」と言うブランド名で2016年より出荷されています。
【はるみ】春を予見させる爽やかな旨いみかん
- 旬・・・2月-3月上旬
- 産地・・・愛媛県
- 血統・・・「清美」×「ポンカン」
- 食べ方・・・手でむける
- 価格・・・ 普通
1999年に愛媛県より品種登録されたはるみ。
「春を予見させる味と香り」との思いを込めて名付けられました。
親である「清美」×「ポンカン」の掛け合わせ、実は「デコポン」と全く同じなんです。同じ親でも味も見た目も全く違うのが不思議です。
デコポンと はるみは姉妹のような関係なんですね。
まれにデコポンのような「でこ」がある はるみも見られるので、やっぱり姉妹なんだなーと思います。
甘さが強く酸味もほど良くあるので、より引き立つ甘さ。
口に含むと果汁がジュワッと溢れ、これぞ旨いみかん!
さぁ、もう1玉・・・あれ?もうない・・・5㎏箱が一瞬で無くなってしまったぁぁっ! と、なるみかんです。
また上記でご紹介した「紅まどんな」や「甘平」と比べると安価で手に入るのも嬉しいポイント。
愛媛県以外でも栽培されていますが、やはり愛媛産のはるみが品質もよく美味しいですね。
【せとか】この旨さ常識を超える激ウマみかん
- 旬・・・2月-3月
- 産地・・・愛媛県
- 血統・・・「清見×アンコール」×「マーコット」
- 食べ方・・・手でむきにくい、カットが〇
- 価格・・・高め
はい、この「せとか」みかん初めて食べた時に私は衝撃を受けました。
口に入れ瞬間にみかんの強い香りと共に果汁が「ぶわっ!」と溢れ出てきます。
じょうのう(中の薄皮)が非常に薄く、なんとも言えない口当たりの良い食感!
甘味が非常に強く、柑橘のさわやかな酸味と混ざり合い「味が濃い!美味い!」と
思わず口に出していました。
2001年に品種登録された「せとか」ですが、長崎県が誕生の地。
様々な県で栽培されていますが、愛媛県が7割程のシェアを誇ります。
美味しさの秘訣はこの「血統」にあり。
細かい話をするとかなり専門性の高いお話になるので、簡単に言えば「みかんにオレンジの旨味を追加した」感じ。味が濃く旨味が強いです。
なのでやや大きめのサイズで実が重く外皮も中の皮も薄いのが特徴。
手ではむきにくくカットした方が食べやすいです。
皮が薄く実が重いと言う事は、成長過程で実が割れやすく、落果しやすいと言う事になります。
農家さんは天候や気温の変化を気にしつつ、水分量を小まめに調整し、少し失敗すると直ぐに実がダメになる。
リスクが非常に高い品種なのでどうしても値段が高くなる傾向があります。
私は数年前にこの「せとか」を初めて口にして、あまりの美味しさにも関わらず全く知らないみかんでした。
まわりの友人に聞いても「せとか?なにそれ?」と知らない人がほとんど。
「こんなに美味しいみかんがあるのに知っている人が少ない」
「いろんな人にせとかを知って欲しい!」
と思う様になってから色々な果物にハマっていき、私が果物店をやるきっかけとなった果物でした。
まだ食べた事のない方は是非一度食べてみて欲しいです。
値段は高めですが食べる価値ありです!
【はまさき(麗紅)】愛媛みかんだけじゃない!九州みかん
- 旬・・・3月
- 産地・・・佐賀県からつ
- 血統・・・「清見×アンコール」×「マーコット」
- 食べ方・・・手でむける
- 価格・・・やや高め
気が付いたら上記で紹介していたみかんは全て愛媛みかんでしたね。
次は佐賀県より「はまさき」と言うみかん。
この「はまさき」は「麗紅(れいこう)」と言う品種。
麗紅は愛知県や静岡県など広く栽培されていますが、佐賀県のからつ地域で栽培されている麗紅を「糖度・かたち・傷の有無」など厳しい審査を経て合格したみかんのみがこの「はまさきブランド」を名乗る事ができ2010年より出荷が始まりました。
みなさん、「はまさき」の血統を見て気付かれた方もいませんか?
カンが鋭い方はもうお気付きだと思いますが、「せとか」と全く同じ血統なんです!
兄弟と言える品種ですが、不思議な事にやはり味が違うんですねー。
せとかと同じく甘味が強く僅かな酸味がアクセントとなり旨味が強い!
多果汁!で旨い!せとかより手でむきやすいのも◎
ただ種がある。
同じ親を持つせとかと違う所が、少し小ぶりで外皮が厚めなので手でむきやすい所。
あと種が入っている事が多いです。
あと知名度も「せとか」の方が先行している為か、比べると「はまさき」の方がやや値段が安い傾向があると思います。
育ってきた環境が違うと味も見た目も変わる、なんだか人間みたい。
出荷される時期も近いので食べ比べてみるのも面白いですね。
まとめ
いかがでしたでしょうか?こうやって並べてみると愛媛県すごい。
愛媛県の農家さんとお話できる機会があったのですが「紅まどんな」や「せとか」を栽培するのは非常に難しく、かなり大変だそうです。泊まりで旅行にも行けず、つきっきりで状態を確認し、台風や大雨で台無しになる事も・・・
更にお客さんに出せるまでに数年かかるるそうです。
新品種のみかんが誕生するまで、10年15年の年月がかかり、研究者の方々や農家さんの血のにじむ努力の元、美味しいみかんが食べれる事に感謝です。
今回は新品種のブランドみかんについてまとめましたが、「こたつにみかん」でおなじみの「温州みかん」も全国にご当地ブランドがあるので、別ページでまとめます。
新しい発見や食べてみたい!と思えるみかんを見つける事ができましたら幸いです。
また次回!